角川武蔵野ミュージアム(2) 61面体がつくる石の様々な表情
角川武蔵野ミュージアムですが、石でできた61面体の塊のその表情がとても面白い。
自然石なのでどれとして同じ模様の石はありません。
そして、この石の1枚1枚は、全部人の手によって表面を割肌で仕上げています。
割肌というのは、通常は機械を石の小端にいれて、割るもので、その割れた表情が陰影があって面白いのですが、
この武蔵野ミュージアムで使われた石は、機械で割れない大きさ。
したがって1枚1枚を職人さんが、ハンマーとノミを用いて割ったものです。
それが面ごとに並べられて、61面をつくるという、途方もない手仕事。
できたものは、やはりそれだけの手間が感じられるものでした。
水盤と石の塊。
水盤は、猛暑ということで近所の小さな子供達の遊び場になっていました。
多面体がわかる、石の表情
光が当たると、陰影ができて面白い
石を垂直面ではなくて、そそり立つように鋭角に貼ることは、かなりのリスクがあります。
石が何かの拍子で割れたらそのまま落下して、人に危害を与える恐れがあるから。
その安全性に関しては、ステンレスワイヤーを石の裏側に通し、そこに石をからませることで、
もし、石が外れても落下しないようにしています。
また石の厚みも厳格なる審査をもって、厚みのとれた石のみを使用。
見ただけではわからない、施工者の技術がつぎ込まれています。