国立劇場(2)余裕とゆとりが感じられるロビー・ホワイエ空間
コンペで選ばれ、造られた国立劇場。広い敷地も関係して、内部もかなりゆとりある空間になっています。
平面図を見ますと、四角い平面に劇場関係諸室とホワイエ等を組み込み、見事にまとまられています。
舞台もかなり大きく、どのような演目でも対応できる余裕の設計。
その豊かさが、ホワイエ・ロビーにも現れています。
エントランスホール。
正面に飾られているのは、彫刻家平櫛田中による木彫の「鏡獅子」
開館当時からここに鎮座。
左右対称の大きなホールは、3層吹抜け空間。
3層ですが、高さを抑えられていて、落ち着きが感じられるスケールです。
モダンな四角いダウンライトに、シャンデリア、提灯の照明が混在していてなかなか楽しい。
1階から見上げると、各階の天井が見えますが、全て木板貼り。
階段部分。エスカレーターは後で取り付けられました。
反対側の階段
床は、糸の足が長く、高級感が足元から感じられます。
階段にも桜模様
天井見上げ
2階からの見下ろし
花火が花開いたようなデザインのシャンデリア
2階も3階も廊下が広く、壁には絵画が飾られ、ギャラリーとなっています。
丸い柱が優しい。
3階ホワイエ
天井は低く、手を伸ばすと着きます。CH2200
しかしながら、大きな吹抜けがあるので、低さによる圧迫感はありません。
3階からの見下ろし
1階のメインエントランス見下ろし
絨毯の花模様も美しい
絨毯の花模様
こちらは、2階の食堂部分。2階、3階の吹抜け見下ろし
時代の余裕をかんじさせる空間。
そして時代を超えた落ち着いた内装。
今回は劇場内部は写真が撮れませんでしたが、かなり大きいのにも関わらず、舞台が近く見える断面設計がなされています。
素晴らしい建築でした。
解体されるのが信じられません。