近世ロマネスク様式のビル 丸石ビルディング(旧大洋商会ビルディング)職人の手の痕跡が残るビル
2024年東京建築祭の建物見学に行きました。
最初の建物がこの丸石ビルディング。昔一度来たことがありますが、久しぶりの対面。
大通りから入った場所にあります。
外観は、重厚感があり、歴史的建造物であることが一目でわかります。
1階の石張りとそこに施された開口部廻りの装飾。さらに玄関部分のアーチの装飾
2階から上のいスクラッチタイル
6階の人造石洗い出しの横蛇腹
最上階パラペット部分を飾るテラコッタの蛇腹
どこも人の手の痕跡が見て取れる部分の集積です。
玄関アーチ部分
アーチ両側のイオニア式柱が、この玄関部分のみ渦巻状になっています。
アーチ部分見上げ
さらにエントランスの天井も凝っています。
今は白い天井ですが、当初は煌びやかな彩色が施されていたそうです。
正面玄関両脇にあるライオンの像
元々は、この像は建物南面に配置され、雨水をライオンの口から傍を流れていた川に放出していたそうです。
なかなか立派な顔立ちの良い像です。
アーチの連続する1階部分
1階外壁に使われている石は、播州産の黄龍石というもので、柔らかい感じがします。
1階のテナント部分外観
創業時は、大洋商会の車のショールームだったそうです。今は絨毯屋さんの店舗
中に入ると、柱や梁はそのまま当時の形態を残していました。
木パネルで囲まれた柱や、装飾された梁が美しい
分厚い壁と柱と柱の間のアーチ、教会のようなロマネスク様式をとったデザインです。
アーチ状の梁と天井装飾