司馬遼太郎記念館 司馬さんの頭の中を表現した安藤建築の秀作

歴史小説の面白みを教えてくれた司馬遼太郎さん。その記念館が大阪にあります。 司馬遼太郎の自邸の隣に造られた建物は、安藤忠雄氏の設計 大きな敷地は緑に覆われ、近隣の殺風景な住宅街とは結界をなすかのようでう。 自宅の書斎は外から眺められ、司馬さんは本に囲まれながら仕事をされていたんだと実感できます。 さて、緑の庭を進みますと、ガラスのカーブした壁と斜路が迎えてくれます。 司馬遼太郎記念館 地面から浮かして、建物へと誘うアプローチが実に上手い。 安藤さんの優れた建物に共通する、世俗との結界なるものが、この司馬遼太郎記念館の場合はこのスロープとなりますかね。 カーブした斜路を進みます。 司馬遼太郎記念館 このあたりの日本的なアプローチは、気持ちが切りかわり、とても良いです。 建物本体とスロープがくっついてなくて、離れているのも素晴らしいデザイン。 スロープが建物の一部として曖昧な存在ではなく、スロープとしてしっかり認識できる。 司馬遼太郎記念館 更に進みますと入口に 司馬遼太郎記念館 中に入ると180度向きを変えて、吹き抜けの有る展示空間に向かうという建築的なシークエンス 円と直方体という単純幾何学を組み合わせたプラン。大きなボリュームのホールは地下にあって、その上は緑となっています。 司馬遼太郎記念館 展示空間は、司馬遼太郎さんが自らの執筆の為に読み込んだ本が地下1階から2階の吹抜け空間に天井高く並べられています。 その本の数の多さに驚きます。 これだけのバックボーンがあってこそ、歴史小説が生まれるのだと感心しました。 言わば、司馬遼太郎の頭の中を空間に表現したものですね。 パンフレットからの写真です。 司馬遼太郎記念館 外観は、緑の中に 土に埋もれたホールの開口部が、ドライエリアを介して見えます。 司馬遼太郎記念館 曲面の壁と大きな庇。 司馬遼太郎記念館 地下もしっかりと美しく納まっています。 地上は、庭園 司馬遼太郎記念館 大きな開口部にはステンドグラス 司馬遼太郎記念館 通用口もしっかり街に溶け込むスケールで設計されています。 司馬遼太郎記念館 安藤さんの数ある優れた建築の中でも更に秀作と言える素晴らしい建築だと思いました。