ザ・ブセナテラス 沖縄の威信をかけたホテル
沖縄の西海岸には多くのリゾートホテルが建ち、来年にはハワイオアフのハレクラニも進出。まさに沖縄本島での
一番のリゾートゾーンになっています。その一番最初のホテルはムーンビーチホテルですが、それは後日。今日は部瀬名岬にある
リゾートホテル ザ・ブセナテラスです。
1968年、奥縄観光開発事業団が部瀬名海中公園および海中展望塔の建設を開始したのが部瀬名開発の始まり。
その後、1990年に第3セクターのブセナリゾート株式会社が設立され、沖縄県により部瀬名岬地域海浜リゾートマスタープランが策定されました。1992年には開発協定が結ばれ、基盤整備工事が始まり、1995年よりホテル着工。2年の歳月をかけて1997年竣工します。
湾になった場所に圧迫感を与えること無しに、400室を超える客室のホテルをどう配置するかが、もっとも苦労したところだと、設計した国建の設計者は悩んだそうです。結論は、敷地の稜線に沿った高低差を考慮した分棟配置。更には、海の見せ方として、最初に訪れたゲストが、開放的で美しい環境と一体化するため、吹きさらしのエントランスとし、海に向かってはね出したテラスを設けました。このガラスの入っていないエントランス空間は、沖縄だからこそできる設計。ゲストが、足を踏み入れると、大きな開口部からは、海と部瀬名の海が見え、涼しい風が抜けていきます。これにはどのゲストも感動。大成功のエントランスホールです。
バブルがはじけ、建設費が削られる事態の中、廊下もオープンにして外部にしたり、沖縄の花ブロックを用いるなど創意工夫を重ね、完成しました。
完成したホテルは、はじめから終わりまでメイドイン沖縄。熱意と努力の結晶がここには感じれます。
客室から海に向かって分節化されたホテルを見る。
ホテル内のライブラリー