福岡市美術館(2) コンクリート斫り仕上げの連続するアーチ天井 前川國男の秀作
前川國男設計の福岡市美術館
この建物の内部空間のハイライトが、この階段吹抜けと2階の連続するアーチの天井。
中庭と階段吹抜けが連続することで、視線が外へ開かれ、開放的な階段になっています。
中庭は、静かな外部の庭なので、あえてここに中庭を設け、それに面して内部階段を設けたのでしょう。
中庭とつながるサッシのディテールも凄い。
コンクリートの躯体に入り込んで納めています。
コンクリートの斫り仕上げは、当時はやったものですが、これも出来上がったコンクリートを職人さんがハンマーとノミで
たたいて仕上げていく手間がかかる仕上げ。自然素材に人の手の痕跡を残す仕上げです。
2階に上がって振り返ると中庭、そして公園の緑と大きな空が拡がります。
天井はコンクリートのこれまた斫り仕上げ。しかも連続するアーチの天井です。
照明もオリジナルデザイン
公園から後ろのエントランス側へと一つの方向性を持たせると共に、両側のガラス開口によって外部を連続させる意図があります。
とにかく明るく気持ち良いのです。
このフロアーには外部の階段から直接アプローチできます。
公園側に面した2階のレストラン
こちらは大濠公園と反対側。緑が連続します。
こちらも十分緑を感じさせてくれます。アーチを意識させる照明も良いですよね。
何しか、サッシ割が美しい。
奥には展示空間があります。
小錦像
そして企画展