セトレならまち 吉野杉を外壁に用いた奈良のホテル
奈良興福寺の近郊に立つホテルセトレならまち。
まず、目を惹くのはその外観です。
木を外壁に用いた外観は、遠くからでもその存在感が認められます。
水平ラインのヒノキ材の梁が各層に伸び、その間の壁には縦方向に吉野杉が貼られます。
その間隔はランダムのようですが、設計者芦沢竜一氏によると階差数列という数列に基づいたものだそうです。
この建物は鉄骨造ですが、外壁耐火のALCに熱処理を施した杉とヒノキを貼ったそうです。
内部に入ると、まずフロントがあり、その奥にはレストランが配置されています。
そして大きな中庭
建物配置はこの中庭を囲むようなコの字型配置
エントランスの外からでも中庭が覗けるので、解放感があります。
中庭をめぐる外壁
中庭には錆鉄の列柱が並びます。
この並び方も均一ではなくて唐草模様をモチーフにしたパターンだそうです。
ところどころバルコニーが見えます。
そのバルコニー
そこからの中庭の景色もなかなか良いものでした。
ロビー側を見たもの
さて、1階に戻ってレストランの方に向かうと、マイスタールームという格子の構造体が鎮座しています。
奈良に住む優れた伝統技術を持つ職人さん達で作られたもの。格子は、釘を用いないですべて組み物による造作