唐津 洋々閣(4) 対州の間 豊かな前室
私が泊まりましたのは、2階の「対州」の間で、建築家柿沼守利さんの改修したお部屋の一つです。
部屋の構え
名前は、和紙に書かれていました。ちょっとした事ですが、素敵です。なかなか無い。
扉を開きます。
客間の前の前室がドーンと現れます。
しっくりと落ち着いた塗り壁に、正面の格子扉、障子、ふすま戸、そして化粧梁が見える天井。美しい。
手前右に下足入れと飾り棚
床の間のような造り。
奥左は、花瓶がさりげなく置かれた台と障子の開口部
正面は、洗面・トイレ・室内浴室の水回りが収まった部屋です。扉の繊細な格子からこもれる暖かい光が嬉しい。
幅の広い框板
部屋にいきなり入るのではなくて、豊かな前室が一つあることで、気持ちが徐々に入れ替わります。
天井の高さは、2段構え。
手前を低く、奥の板間の天井を高くすることで、空間の拡がりを無意識に感じ取ります。
寸法から材料のディテールに至るまで考え尽くされた前室です。。照明もさりげなく良いでしょう。
玄関見返し
障子を開けますと、ここからは唐津城天守閣が眺められます。
この日はライトアップされていました。