ジェフリー・バワ カンダラマホテル(7)軸のズレを使った1kmの廊下
カンダラマホテルは、山の裾野の等高線に沿って這うように配置されています。どの部屋からも広大な湖と山々が眺められるようになっているので部屋を繋ぐ廊下は片側廊下。従って152の部屋は横に長く伸び、端から端までは1kmという長さです。
エントランスを中心としてそれぞれのウイングが羽を伸ばしたように配置されています。
片側廊下は単調となる場合が多いのですが、そこはバワ。角度を少しずつ変え、外部空間を入り混ぜながら変化に富んだ移動空間となっています。
貫かれているのはやがり自然が主で建築は従という考え。自然に寄り添う感じがここでも感じられます。
閉じられた廊下を歩くと、パッと視界が拡がる場が必ず設けられています。
先を曲面で曲げて光を採り入れ、気持ちを先に持っていく手法も見事
廊下の突き当りはこんな素敵なビューポイントでした。