庭を楽しむ縁側のある和室 吉田五十八設計吉屋信子記念館
日本の家といえば、いかに自然と親しめる場所をつくるか?ということだと想います。外と内とを緩やかにつなぐ場所。それが縁側ですよね。和室があり外に縁があるのではなくて、内縁。そこに座って庭を眺めていますと、時の経つのを忘れてしまいそうです。
和室の間口は、1間半で床の間が半間。縁側は、床の間の部分を足した2間の大きさです。
和室は、3まいの障子で縁と区切られます。障子を左に寄せて、縁側のサッシを見ますと、縁側が広い分、開口が大きくなり、庭の緑が迫ってきます。拡がりを感じることができるデザインです。
天井の竿縁は、2本重ねて流れを庭方向に造り、天井板の竿縁と同じ方向に板が貼られています。縁側の方まで伸びて、和室と縁が一つのまとまった空間を意識させます。
縁には収納もちゃんと完備
床の間の天井は、下がり天井
リビングとの床段差は、和室に座った人とリビングに座った人の目線が近いように考慮されています。