埼玉川口市の邸宅 旧田中家住宅を訪れる
埼玉県川口市にある田中家住宅です。洋館と和館の折衷様式。大通りに面する側に見えるのはは、3階建ての洋館。外部の仕上げは、イギリス積みの煉瓦で、開口部廻りには左官による枠化粧を施し、垂直方向を意識させるデザインになっています。
庭側からみた外観 和館と洋館が繋がっています。
この田中家住宅は、大正15年の竣工ですから築90年ということでしょうか。
洋館は主に応接を主体とした迎賓館的役割を持たせ、和館は、住まいという分け方です。4代目田中徳兵衛が作りましたが、先代の味噌醸造業・材木業商として多くの財を築いた人です。川口のこのあたりでは味噌の醸造に適した水と大麦が生産されており、味噌をつくるのに適した場所であったようです。
当時の建物の配置の絵。
洋館を中心に、廻りをぐるりと味噌醸造のための倉庫・工場が囲んでいます。