藤村記念館(2)
一枚の引き戸の奥は長い廊下状の展示スペースになっていて、右手は中庭に面し、左は壁で正面に藤村の坐像がほのかな光の中に佇んでいます。天井の垂木と棟木がパースペクティブに坐像に向き、奥行を演出。さらに手前は開口部の高さが高く、奥に行くに従って開口高さも変わり、坐像の部分は横からのかすかな光が入り、奥行きを光でも演出しています。
奥行きを感じる展示空間
坐像にはほのかな光があたり、手前は明るく奥に行くにつれて暗くなっています。
坐像のところは、横からの柔らかい光が入ります。
奥まで行って初めて横にある開口に気付き、次の場へと導かれます。
坐像の近くまで進むと、左側にさらに進むべく開口が見え、坐像の床板も斜めになっていて、そちらの方向へと自然に訪問者を導きます。
奥に進むと、一旦外部になり、本陣や展示室へと道が開けていきます。
わずかな空間ですが、奥が深く、空間や視線の流れを十分体感できます。