ミース・ファン・デル・ローエ ファーンズ・ワース邸(2)
テラスの床はそのまま内部の床へと続きます。
大自然の中に解放された鉄とガラスの建築。
ソファーに座り外を眺め、自然の移ろいを1日眺めて過ごします。
暖房は、床暖房と暖炉でおぎないます。
設備や、浴室・洗面・トイレ・キッチンは建物の真ん中に集められ家具収納で囲われます。その廻りは全て外に解放されています。
ガラスとカーテンレールとの間にスリットがありますが、これは空調を噴出すスリット。ガラスはほんの一部しか開かず、どうしてもガラスが結露で曇る心配がありますが、このスリットから空気を噴出すことでいつでもクリアーなガラス面を確保しています。
建物の真ん中に設備配管があり、地中配管へと繋がっています。
柱と床、天井それにガラスの取り合いをどう納めるかは、建築コンセプトに立ち戻って考えなければなりません。コンセプトがまずあり、そこから形態が生まれ、細部のディテールまでその考えが浸透します。
ガラスをどの位置で柱と床に接合するのか。熟慮した結果がこのディテールなのです。