プロムナード
玄関扉までのエントランス空間。玄関に入ってからの半外部的な空間。
そこは、私の設計において建物への導入部ということで非常に大切にしています。玄関のところでも書きましたが、このアプローチ部分で気分がチェンジし、ホッとしたり、ワクワクしたりするからです。
小さな住宅でも規模の大きな建築でも、考え方は同じ。大きな建築の場合は、優れた建物では街からその建物に入っていく部分で全く地場というかエネルギーが変わるのを感じた方も多いと思います。空気が透き通るというか気持ちよくさせてくれる建築がやはり素晴らしいと思います。
自宅では、道路の扉を開けて、一旦外部の中庭に入り、そこから玄関扉を開けて中に入ります。いつもこのプロムナードで生えているヒメシャラを見て季節や温度、風などを感じ、気持ちを少し変えて出入りします。
材木座の家では、玄関まで回りこんでから中に入るようにしました。
肌が建物に近づく部分にはレッドシダーを外壁に貼り、木の香りを感じながらの動線としました。
これは、森の別荘のアプローチ。雪が深いので玄関扉を入ってから外を見ながらメインの空間に至るまでを半外部的扱いとしました。
夏は、開口部を全開にして、外気を取り入れ、気持ちよい空気を吸いながら中へと進んで行きます。
壁は、外壁と同じ木を貼り、塗装も同じグレー色。床もエントランスから続く花崗岩となっています。