箱根プリンスホテル3-よくぞ作った。施工者も偉い!

有機的な客室のファサードデザイン。 1階はレストランが入り、高い天井の中で素晴らしい景色の中で食事が頂けます。 村野さんのスケッチを基に、施工担当者や協力設計者が図面をおこすのですが、当時はコンピューターも無く全て手描き。スケッチにまず縦・横のクリッドを引き、そこから寸法を導き、図面化します。気の遠くなるような仕事。上がった図面をまた村野氏はチュクして修正を加えます。また、沢山の模型も同時に作成しながら、確認していきます。模型も今のようなボード模型ではなく、粘土の模型です。まあそうでないとこの形はできませんね。 優れた建築は、執念がないとできません。妥協という言葉はこの建物には全く見当たりません。 庇には、芦ノ湖の水文様が映ります。 樋も上手く造形に組み込まれています。 見ていて飽きない。 これからもずっとここにあり続ける生きた建築です。