外壁左官モルタル下地工事 手間をかけた本物の下地

外壁は、まず柱・梁と筋交そしてそれらをきちんと固定する金物で骨組みを作り、そこに構造計算による強度確保のために構造パネルを貼ります。 構造合板でも良いのですが、今はダイライトという商品名の構造パネルを用いています。このパネルは、湿気を通すため、内部結露の心配が減ります。 窓の廻りは、このパネルとサッシの接合部に防水テープを貼ります。 内部からみたところ それからその上に透湿防水シートを貼り付けます。もし、モルタルにクラックが発生し、壁内部に水が入ってもこの防水層で防ぐというものです。 正面に見える白いシートがそれです。 次に壁の中を空気が抜けるように縦に胴縁材を入れ、その上にモルタル下地のラスをしっかり固定するように木摺という材を横に打ち付けていきます。 さらに、その木摺に黒いアスファルトフェルトを貼って、防水層ももう一重つくりそこにラスを貼り付けます。 ラスを入れることで、モルタルの食いつきを良くし、クラックが入りづらいようにします。 そこまでが、モルタル下地で大工さんの仕事です。 今では、この木摺を省略し、縦の通気胴縁に防水シートを貼り、Zラスというラスを貼って左官工事する工法や、もう左官工事自体を省略して、通気胴縁にラスカットボードと言ってボード下地にそのまま左官で仕上る工法など、手間と技術のいらないローコスト工法もあります。 今回の工事では、昔からの左官のやり方を用い、手間と時間をかけてしっかりした外壁を作りこんでいます。 これからが左官工事で、左官のモルタルも下地のラスに刷り込むようにして塗っていきます。 下塗り、中塗り、上塗りと3回に別けて塗り上げます。 写真右の壁が下塗りで、左の壁が中塗り。 それぞれ時間を置いて、モルタルを乾燥させて充分にクラックを発生させてから上塗りとなります。