中庭の緑を楽しむリビング 断熱を考慮した木製サッシ

私が設計する建物では予算が許す限り木製サッシを使うようにしています。木製サッシの良いところは、そのフレームの存在感がまずひとつ。額縁のように太いサッシ枠は、風景を取り込み、一つの絵のように見えるからです。外と内を分ける存在感のある開口部としてデザインに取り込んでいます。機能的には木製サッシは、断熱性に優れていること。ガラスは勿論ペアガラスです。これでいかに室内、室外の気温差、湿度の差が出ようと、ほとんど結露しません。さらに遮音性。私が使う木製サッシは、建具屋さんが作る木製建具ではなく、あくまでも断熱・気密性を考慮したものです。高気密高断熱はこれからの家では当たり前であり、そこは妥協できません。 正面リビングのサッシは、中庭に対して大きく開口しました。 いくつかのパートの分け、それぞれの窓が開くことで、風を有効に通すという機能を持たせました。全てのサッシは内倒し、内開きできるドレーキップサッシです。上の左2つの横長サッシは90度内側に開いても頭の当たらない高さにしています。 開口部の向こうのもみじの先は、コンクリートの壁と太い木の竪格子が見えます。 中庭のもみじを眺めながら緑と光と風を感じ、本当に静かな空間でゆっくりとした時間が過ごせます。 吹抜け側の木扉を開けますと、その向こうは和室です。 丁度L字で中庭を囲い込むような配置 和室正面には丸い窓。 ソファーに座ってテレビや音楽を楽しみます。 こちらは吹抜けの方向なので、画面や音楽に集中できます。 将来、階段の壁には壁架けの絵や、彫刻が飾られる予定です。 左は、階段の形状に合わせて造った造り付けの家具。 スタンドは徳力竜生氏デザイン 大きな吹抜けが無くとも、階段を空間に取り込むことで、光と広さを得ることができます。