村野藤吾 森田ビルディング 真鍮とステンレスのうねる階段手すり
外観は黒い塊の森田ビルディング。エントランスホールは明るい玄関です。
入りますと、地下のテナントに降りる階段
吹抜けとなる部分をガラスパーテションの壁で区切ります。
このガラスパーテションを支える支柱、それに繋がる階段手すり。
そこにはまた村野さんらしい有機的な動きのある造形が見られます。
階段自体は機能的な普通のものですが、そこに付く手すりによって芸術品に変わります。それほど、手すりには力があるんですね。
この手すりは2段になっています。手にふれるところは真鍮。それを支えるところはステンレス。ステンレスと真鍮が一体となった造形です。
村野さんの手すりのすごいところは、この手すりが終わる最後の部分。
くねる手すりとでも言うのでしょうか、固い金属がしなるように曲げられ、柔らかさと優しさを表現するまでになっています。