谷口吉生 京都国立博物館 ブリッジでつながれた展望スペースから三十三間堂、明治古都館をのぞむ
さて、国宝をはじめ多くの貴重な展示を鑑賞したあと、この2階の展望スペースに行ってみます。吹抜けエントランスホールの上にかけられたブリッジを渡ります。
透明感のあるガラス手すり
その先の開口部はガラスカーテンウォールですが、このテラスから見える部分は透明になっていまして、廻りの景色を見ることができます。
玄関から真っ直ぐに伸びるアプローチの軸の上にこの開口部があるので、右手に旧本館である明治古都館、そして軸の奥右手には三十三間堂の屋根を見ることができます。
大きくはね出した、フラットな金属の庇ラインが絵の額縁のように風景を捉えます。丸亀市猪熊弦一郎現代美術館も街に対してスリット開口が設けられていましたが、この手法は見る人に建物と外部環境を意識させる素晴らし手法だと思います。
振り返りますと、こんな気持ち良い空間
エントランスに続く障子をイメージするガラスカーテンウォールのホールへと降りていきます。
淡いベージュの大理石の大きな壁を照らすトップライトが効いています。
見事な建築でした。