フィンランド オタニエミ工科大学(アアルト大学)本館 扇型大講堂 1、2階を繋ぐ階段の真鍮と木の手すり
オタニエミのキャンパスは、赤い煉瓦タイルによる統一感がある落ち着いたキャンパスですが、その中の中心となるのがこの大講堂。四角い建物が並ぶ中で、その扇の形をした講堂がまさに中心的な位置を占め、キャンパス全体を引き締めています。1949年のコンペ勝利のあと、1976年まで随時増築され、今の全体配置となっています。
キャンパスの中心的存在の大講堂外観
さて、玄関から中に入ります。入り口部分もかなりデザインされたもので、建物と外部との接点には相当設計の時間をかけたのではないでしょうか。
扉、取っ手、フレームと一体化した照明と、この玄関デザインはシャープで存在感があります。
中に入ると大きなホールがあり、その正面が学生カフェになります。
扇形の大ホールに合わせて、このエントランスホールの壁も曲面の構成
大きなホールを絞めているのがこの階段部分のディテールデザイン
丸いダークブルーのタイルと木のシャープな竪格子によるデザイン。その壁のむこうに階段の白い段が見えるというもの。
さらに2階に上ったところの手すりデザインが素晴らしい。
真鍮と木をうまく使いこなした秀作です。木を曲げるには相当と技術がいりますが、金物ですと普通に加工できるので、金属の持つ特性と木の持つ優しさをうまく繋げた手すりデザインとなっています。
2階ホールのホワイエ
天井の円形トップライトはまさにアアルト
曲面壁は、木製パネルで、そこは学生の作品発表の場にもなります。
そして内部のホールへ