フィンランド国民年金協会 吹抜けライブラリーを繋ぐ豪華客船のデッキにあるような階段
さて、続いてはフィンランド年金協会のライブラリーです。まずは、扉を開けますと吹き抜けからの光が注ぎ、その中を素敵な階段が上がっていきます。
ライブラリーという静かな特別な空間の中に置かれたその階段は鉄骨のササラ構造の中に大きな木の塊が段々に組み込まれたもので、その独特の形態はやはりアルヴァ・アアルトデザインの独自性を見るかんじでした。ボリューム的には重そうなのですが、全体としてはその重さを感じない、優しいフォルムです。
トップライトから入る明るい光の中を上がっていく階段
どうしても昇りたくなりますよね。
1段1段を構成する木の塊 何とも言えない優しいカーブを描きます。
スリットが入り、1つ1つが分かれているので、全体として軽く感じるのかもしれません。
そして最初の1歩目のステップも床から浮いているように見えます。
階段の一歩目はとても感覚的に大切です。ここでもアアルトはその一歩目を他と違って大きくしています。
これぞアアルトデザインのトップライトの円形の光が優しく迎えます。
木と白いスチールの手すり
階段の踏面は音を考慮してカーペットの仕上げとなっています。