アルヴァ・アアルト 文化の家 宙に浮くような軽快で存在感のある庇
この文化の家の水平庇ですが、良く見ますと2段構成
手前は細く水平ラインを強調し、上は雨を処理しています。これだけのボリュームの2つの建物を繋ぐわけですから。細すぎるのも違和感があり、太いとやぼったく見えます。丁度良い。そこがアルヴァ・アアルトのデザイン力。
右の方がホールへのメインエントランス。
こちらはもう一つのホールへの入り口
フラット天井の庇ですが、光がはいるように一部フレームとなったデザインがなされています。
そしてこちらが銅板の外壁の事務所棟
横連窓の開口部とその間にはめ込まれた銅板の外壁。アルヴァ・アアルトのデザインです。開口部は2つに分かれていて、FIXの大きなガラス窓と換気のために開く窓の複合サッシです。
銅板は時代と共に落ち着く色に変わってきて、今は本当に良い感じ。
こちらは事務所棟のエントランス。アルヴァ・アアルトのデザインとすぐ解る取っ手や照明器具がしっかり装着されています。
赤い煉瓦タイルのホールの外観ディテールはこんな風に柔らかい感じです。この文化の家の為に開発した曲面対応の煉瓦は、角が無く優しい仕上げになっています。人が物に対して持つ感情は、本当に繊細なので、このような優しいディテールの組み合わせから全体のイメージが伝わっていくわけです。
内部は入れませんでしたが、随所にアルヴァ・アアルトらしい優しい曲面の部位があり、包み込まれたようなホールとなっています。