グンナール・アスプルンド森の火葬場 家族を優しく繋げる椅子
1920年に森の礼拝堂を、1940年に森の火葬場をグンナール・アスプルンドは設計しています。1920年に礼拝堂を完成させた後、大切な息子を亡くしています。家族を失う悲しさを自ら体験したアスプルンドの建築は、その残された家族の辛いを想いを何とか未来に向けて、手を差し伸べるような暖かさを持ち合わせていました。
これは、森の火葬場の中の礼拝堂に入る前の待合室
壁で囲まれた中庭を見が見えるように、柔らかい縁取りの開口部が設けられています。
光を受ける壁は綺麗な木の壁
そしてそこに置かれた椅子です。家族がさりげなく寄り添えるように、長椅子は、途中で折られており、何となく繋がりが感じられます。細かな心使いがそのまま表現された秀作ではないでしょうか
床の暖かみのある石
扉の取っ手部分には木が貼りこまれています。
グンナール・アスプルンドは、アルヴァ・アアルトよりも13年年上で、アルヴァ・アアルトは、アスプルンドからいろいろと影響を受けています。
この人に優しい手すりの考え方もアルヴァ・アアルトの建築によく似た形で使われています。
そして、大礼拝堂へと進みます。