シーグルド・レヴェレンツ 聖トーマス教会 大きな窓、綺麗な樋、美しい煉瓦壁の織り成す魅力的な外観
聖トーマス教会の大きな開口部のある外観部分
綺麗な開口部、目地が大きな煉瓦タイルの壁、煙突ボリューム、そして屋根から跳ね出した樋。この面の構成は実に美しい。設計したシーグルド・レヴェレンツの並々ならぬ才能を感じます。
大きな窓と窓の間には急勾配の屋根からの雨を受けた樋が飛び出し、平な立面に立体的なアクセントをつけています。そのまたディテールが細く綺麗
窓もいくつかのパーツに分かれていて、小さな換気開口もこの窓の一部に組み込まれています。壁はあくまでも壁として自立させ、その壁にはなたれた開口部に外壁を貫通する設備の穴や換気窓等を組み込んでいます。そのため、煉瓦壁面には余計な穴がないのです。
開口部も中の機能に合わせて、出っ張っているものもあれば、煉瓦タイルの奥におさまるものもあります。
黒い出入り口扉も上下がパネルと開口部にわかれています。見事なプロポーション
L字平面で、正面は教会礼拝堂の大きな壁。窓のない煉瓦壁との対比も楽しめます。
大きな窓の下に付く水を外に流す水切は、金物をこのように曲げて造った彫刻的な造形
今回内部は改装中ということで入れませんでしたが、大きな開口部から中の礼拝堂をのぞき見することができました。
内部礼拝堂の壁も外部と同じ目地の大きな煉瓦タイル。床は黒い石。天井には扇形の木天井。トーマス教会の礼拝堂は圧倒的は大きな空間というよりは、静かな落ち着いた空間の中に、光が入るとても心が穏やかになる礼拝堂だと感じました。