吉屋信子邸 和室とリビングが上手く溶け込む住宅
鎌倉にある吉屋信子邸の中に入って行きます。まず人がその建築に触れる場所である玄関ですが、この玄関で建物全体の雰囲気というのが決定というか認知されると言っても過言ではないでしょう。玄関は全てを物語るような気がします。吉田五十八設計のこの吉屋信子記念館も玄関が良いです。
扉を入った正面
左が明かり採りの窓。右にまわり込むとリビングへ
玄関取次の床の一部が玄関側に飛び出して式台のようになっています。欅の床板
こちらは明かり採りの窓
天井は、杉板の上に塗装を施し、ふき取りを行うことで、生地を見せたもの
上がりまして、右に進むとこのように上部が開いた壁があります。この奥は、お手伝いさんの部屋だったところ。目隠しの壁としての機能と、リビングへと向かわせる装置としての機能があり、訪問者は自然に左のリビングへといざなわれます。
入った途端大きな空間が待っています。
手前はリビングで正面が和室。和室は、床が1段上がっています。床の間まで視線が行くので、本当に奥行が感じられます。リビングと和室は、同じデザインで統一されているので、床だけが違う同じ部屋の感覚。リビングの中にとってつけたような今風の和室とはかなり違います
リビングには庭を眺める大きな開口部があります。
家具も吉田五十八設計のオリジナル
天井の文様がリビングの特徴の一つ