日本二十六聖人記念聖堂 聖フィリッポ教会 (1) ガウディーの建物のような有機的建築

日本二十六聖人記念館の隣には、同じ設計者今井兼次による聖堂、聖フィリッポ教会が建ちます。 建築家今井兼次は、スペインの偉大な建築家ガウディを日本に初めて紹介した人であり、ガウディーの偉大さも強く感じていた人。 この聖フィリッポ教会は、ガウディーが造る建築のように力強く、自然の原理に基づいたデザインがなされ、外壁には今井兼次自身が二十六聖人と同じように京都から長崎までたどりながら購入した陶器、メキシコやスペインの陶芸家から送られた陶器が埋め込めれています。 これは、日常生活と宗教の関わりを表したもの。 残念ながら今年一杯まで教会は外装の補修・メンテ期間で、全体像は見れませんでした。 こちらは二十六聖人記念碑から見た聖フィリッポ教会 塔を見上げます 16mの高さの2つの塔には意味があり、ひとつはマリア様を介して祈りを天に届くように設けられた祈りと賛美の塔。もう一つは天からの聖霊が、教会へと降りてきてお恵みが与えらるための塔。 さて、内部へと向かいます。 玄関ホールから教会へ入る扉脇にあるレリーフ。こちらは今井兼次氏のデザインで、天から注がれる聖霊を表現したもの。 両開きの扉の取っ手には、二十六聖人が殉教した際使われた槍と平和の象徴である鳩が組み合わされた取っ手が付きます。 入ってすぐの壁のレリーフ 26聖人の魂が京都から長崎へと旅する様を表現したもの。縄で縛られての旅だったので、縄を使い京都と枯山水の庭を彷彿させるデザインになっています。 これらを見ても、建築家今井兼次がこの建物にかけた想いがひしひしと伝わってきます。 さて、階段を登ります。サイドからはステンドグラスを介した明るい光が入ります。 聖堂内部。 天井が低く抑えられた導入部。 そして、天井の高い聖堂です。