桜新町 桜色のマンション 象設計集団
桜新町は、漫画「さざえさん」の町として有名です。「さざえさん」の漫画家町田美術館もあり、桜新町にはこんな像もお迎えしています。
その像のある道をしばらく歩きますと、いろいろな建物に出会えます。
この桜色のマンションがその一つ。1階廻りをアースカラーのタイルで被い、上部は、陰影を効かせた凹凸のあるデザインで見事な造形を見せてくれます。
マンションといえば外壁は単純なバルコニーがただ並ぶつまらない機能的なものが多い中、この建物にはバルコニー一つをとっても、いろいろな要素が組み込まれていて、立面を見ていても楽しい。
平坦な面だけでなく、梁や柱を上手く使って凹凸を作り出しています。最上部の庇も効いていますよね。
ピンク色の外壁と言ってしまえば、景観なり好き嫌いなりいろいろと悪い方のイメージが出る場合が多いのですが、
この建物の場合、アースカラーと言いますか、なかなか良いんです。
太陽の光が当たる面と影面では全くその表情が異なります。
訪問した時はもう夕方だったので、太陽の直射日光は当たっておらず、かなり桜色が強調されていました。
でもその色が街にも溶け込んでいるんですね。
イタリアやメキシコ、スペインなどの国々では普通に街並みにピンク色が使われています。
何となく暖かく、包み込む色なんですね。
もうひとつ気が付いた事。
白い建物よりも、建物のボリュームがはっきりと認識されます。力強いというか、ひと塊の物体としてその造形を見ることができる。
そんな事を考えながら、今工事中の建物の外壁色を検討しています。