象設計集団 成城樋口邸 パワーあふれる建築
成城の街を歩いていて、最後に見た建築がこれ。
それまで見た建築の印象がぶっ飛ぶようなコンクリートの塊の建築。
これぞ建築ジャン!と久しぶりに感動をもたらす建築を見ました。
崖の中腹に斜面を背にして建つ、コンクリートの塊。
公園の階段を下りていくと、右手にコンクリートのまさしく象のような物体が見えてきます。
こいつは只者では無いと肌で感じます。
道路まで下りて、斜めからこの建築を見上げるとこんな感じ。
屋根は、道路斜線なりに斜めに架けられ、その大きな屋根と地盤との隙間に居室が組み込まれています。
上の方には緑を眺められるテラスがはね出しています。
コンクリートの塊の間に構成される部屋は木造かな。木製サッシや木の梁が鉄骨の梁の上に載っていたりして
予想できない構造。
美しい緑と完全に一体化している生きてる建築です。
こちらは玄関部分。
左のほうから階段を上がって右に回り込んでのエントランス。
エントランス。一度斜面の緑に触れてから内部へ。
それとは別にはね出したキッチンへと上がる階段がありますが、
こちらは、そのはね出したキッチンの壁でとまっています。うーん、ここからどう上がるんじゃい?
良く見ると3階の床が木でふさいだあります。この天井部分からはしごが降りてくるんですね、きっと。
手すりも力強い。間接照明が手すりに組み込まれています。
それにしても造形が凄い。
キッチン上部のバルコニー
急こう配の屋根
設計したのは象設計集団。
この建築集団は吉阪隆正の流れを汲む建築家の集団ですが、やはり吉阪さんの影響を良い具合に受けていて
どの建物も魅力的で、心惹かれます。
じゃー自分で設計すればいいじゃん。ということですが、なかなかこの域に達するのは難しい。
今度チャレンジしてみよう。
模型は粘土で製作。あれやこれやと皆で談義を重ねながら形が決まっていく設計スタイル。
頭をクリアーにして大地に寄り添いながら、土地の良さをくみ取り、こういう強い建築ができていくんですね。
勉強になります。というか、まだまだ壊さないで残っていてほしい。
勇気をもらえる建物でした。