洲本市立図書館(1) 90年前の鐘紡紡績の煉瓦造りの工場を未来に繋ぐ図書館
淡路島の洲本市。ここはかつて日本を代表する紡績の工場群がありました。
しかしながら1986年に操業を停止。洲本市は産業遺産としてその工場跡地を利用した図書館をつくる計画をたてました。
設計コンペを行い、見事選ばれたのは鬼頭梓。図書館をいくつも設計している日本のモダニズムの建築家の一人です。
この煉瓦造りのどこまでを利用し、どこまでを壊すのか。そして新しい図書館をどう組み込んでいきのかがポイントになりました。
図書館正面
工場のノコギリ屋根のところは完全に廃墟となっていたので撤去
そこにコンクリートの図書館を入れ込みながら、外壁や塀に煉瓦壁を残す手法をとっています。
左のボリュームのある四角い塔は煙突。
その煙突部分。迫力ありますよね。
その煙突に並ぶ煉瓦壁
ゲートのような壁から図書館へと入っていきます。
門型フレームをくぐると大きな中庭
正面と右側の塗り壁の建物が図書館
この中庭の床には、工場で使われていた煉瓦が職人さん達の手によって綺麗に埋め尽くされています。
美しい煉瓦の床
その煉瓦に関しての記事
中庭を囲い込むように煉瓦の壁と建物が見えます。
内部は本実打放しコンクリートの梁と柱の厳格な構成。そして天井からトップライトの光が注ぎ込む静寂な図書空間になっています。
入口中庭に面する壁は残した煉瓦壁を使用
閲覧室
中庭が見える閲覧コーナー
このトップライトは真っすぐ伸びていきます。
内部から見た中庭
ドーンと長いガラス壁を設けて、中庭と繋がるように設計されています。
さらに別の角度から
あちらこちらに本と親しむ場所が設けられているので、自分の好きな場所を選んで読書が楽しめます。














