アンドリュー・ワイエス展 己の流儀を突き通した画家 内と外の境界の窓を通しての光が美しい

東京都美術館開館100周年記念のアンドリュー・ワイエス展に行ってきました。 アンドリュー・ワイエス展 以前からアンドリュー・ワイエスの絵は好きなんです。流行を追わず、自分の内心を突き詰めながら絵に表現したその生き方も好きです。 アンドリュー・ワイエスの絵が好きな理由として、さりげない身近な風景を描いていながらも心の何処かに懐かしさを感じるところ そして、絵のタッチが優しく構図、プロポーションが素晴らしいこと 更に、グレイッシュな色彩と、細かな描写でいつまでも眺めていられる奥深さといったところでしょうか。 アンドリュー・ワイエス展 今回、改めてその奥深さを感じると共に、建築的な描写の素晴らしさも新たに発見しました。 アンドリュー・ワイエス展 ほぼ、移動することなく、同じ対象物を見つめ続け、そこに美しい光や哀愁を感じて絵にしているところも素晴らしい。 題材は目の前にあったわけで、それを芸術と見ることができるか、美しいと感じることができるかが、芸術を生み出す視点の違いになるのですね。 窓は、内部と外部を分ける境界線ですが、そこに画家の内面と外面の境界を重ねあわせて表現しています。 アンドリュー・ワイエス展 壁が多く、そこに放たれる窓の重要性が際立つ作品のひとつ 次の絵は、階段上部の窓から注がれる光が吹抜けの階段を介して下の階まで届く 昇っていきたくなる階段ですよね。手すりが綱なんだな。取っ手や、丁番金物も良い感じです。 アンドリュー・ワイエス展 暗い蔵に差し込む光 手前は大きな開口があるのでしょう。一旦暗い部分があり、その奥に小さな窓があります。 構造体を美しく照らす開口部からの光。ぞくっとします。 アンドリュー・ワイエス展 勾配屋根に開いた窓。 あの窓からは光や風、そして緑や香りを室内に取り込んでいるのでしょう。 アンドリュー・ワイエス展 こちらはベランダ。ベランダとはこういう物かと思わせる1枚 何とも雄大な景色。遠くの切妻屋根の家も借景になっていますね。 ベランダの柵と一体の扉を開いたら、外の自然の中をゆっくりと散策できる。 歩いて帰ってきたら座り心地のよい椅子でゆったりと佇む。豊かな生活が想像できる絵じゃないですか。 こんな家を作るたいな。 アンドリュー・ワイエス展 上げ下げのスチール窓の向こうに建物の同じデザインの窓が見え、室内でなにやら作業する人の姿。 そして室内に飾られた赤い花 向こうの窓の先は海ですね。作業の手を停めて海を眺めるのも良し。 窓を開けると海からの風が気持ち良く抜けていきそう。 アンドリュー・ワイエス展