大分県豊後の国宝 富貴寺大堂 九州に残る平安時代和様の建築
大分県国東半島の豊後高田市に残る、国宝富貴寺を訪問
まずは、階段が迎えてくれます。
山の中に建てられたお寺は、12世紀の建築と考えられるそうです。
山岳信仰から始まる六郷山の寺院群の最盛期の作。
階段を登ります。見えるのは仁王門
さらに奥へと階段を登っていきますと、屋根のてっぺんが見えてきます。
そして、階段を登りきると、大きな広場の向こうに、端正で力強い建築が現れます。
建物前の広場は、内部に収められている阿弥陀如来を皆で拝むスペース。
正面は横3間
瓦は手前から上部に向かってしぼむような瓦が用いられています。これは、「行基葺き」と呼ばれる非常に手間と技術のいる葺き方。
大きな瓦屋根、その屋根は大きくはね出しています。
重い瓦を載せながらも、これだけの軒の出にするための技法には驚かさせます。
隅垂木が2段になって、一番荷重がかかる隅部分を支えています。
しかも、屋根が下がって見えないように反りが取られ、美しいプロポーションが保たれています。
奥行きは4間
正面よりも奥行きが長い平面をしています。
そこに掛けられた屋根は、棟が無い、宝型造りと呼ばれる造り方。
上から見てみると屋根の形が解ります。
頂点の納まりは、どうやって処理しているのか?
平面は、長方形ですし、瓦は本瓦ですし、高度な技術無くしては成立しません。
大堂横の建物
神が宿る大きな銀杏
とにかく建物のプロポーション、力強さが抜群の建築でした。