禅坊靖寧(ぜんぼうせいねい) 宙に浮かぶ木造トラスの座禅施設
淡路島の山の中、100mの木造建築が現れます。
ここは、パソナグループが経営する座禅と主体とした宿泊施設
設計は坂茂氏。
富士山世界遺産センターや、豊田博物館に続く、坂さんの建築見学です。今のっている建築家の一人。
車を降りて少し下ったアプローチを進むと、大きくはね出した水平屋根が見えてきます。
どこか空気感が変わる感じ。廻りは全て緑
現れたのは、中央に階段を持つ木造の水平屋根の建築です。
細い120φの丸い鉄骨の柱が大きな屋根を支えるというデザイン
柱が極めて細いので、大きなフラット屋根が空中に浮かんで見えます。斜め材のブレースも無いし、この造形を作り出した構造設計が素晴らしい。
横に廻ってみます。
建物の正面から見て右側面。木扉がエントランスの扉
木の格子状フレームが1階部分を構成しています。
その木造格子の上に屋根がそのまま100m伸びていきます。
この木造の構造をはしご状(フィーレンディール)トラスとすることで谷に向かって大きく飛ばしたスパンを支えています。
こちらがその木造が飛んでいる下に設けられた水盤。柱は鉄骨
まずは建物右側面の玄関から内部へと入っていきます。
最初に通されるエントランスラウンジ
このフロアは完全な木造。この木造の柱の中には、上の階の屋根を支える120φの柱が埋め込まれています。それは上のフロアーの開放性を高め、
斜めブレースを入れないようにするため、柱の剛性を高めるアイデアなんです。見えないところに技術力がつかわれているのが良いですね。
窓のカウンターのところには、見えないような小さなLEDスポットライトが付いています。
最初に頂いたウエルカムティー
そして瞑想をしに、上の階へと上がります。
まさに空中に浮く床と天井
遮るものが何もない緑に浮かぶ床