エリック・ブリュッグマン トゥルクの礼拝堂 訪問者を優しく包み込む礼拝堂
エリック・ブリュッグマンのトゥルクの復活礼拝堂は、訪れた人の悲しみを優しく包み込んでくれる空間でした。その感じはどこからくるのか?非対称な平面プラン、丸みを持つ角が無いディテール、光の入り方、緑の森へと視線が抜ける開口部のとりかた、ふと悲しみから顔を上げた時に見える壁に彫られたレリーフ等々数え上げるときりがありませんが、まずは中に。
大きな銅の扉を開けますと、風除け室があります。そしてその先が礼拝堂。
この礼拝堂に入るガラスの扉には、有機的な植物柄の模様がデザインされていました。
この風除け室の照明も優しい太陽のような形をした素敵なシーリングライトです。
外から続く石の床は、この風除室(前室)を超えて、礼拝堂の入口まで伸び、そこから先は、ベージュ色の大理石の石に変わります。
正面に半円の壁を切り抜いたその先に祭壇が見え、その一番奥の壁全体が横からの優しい光が照らしだします。うーん、感動
正面の壁に対して、光の祭壇は、右に寄り、そちらの方向に視線がいくように意図されたデザイン。
祭壇に向かって並ぶ椅子は光る祭壇壁に向かって斜めに振られています。
右側は天井が低くなる側廊で、天井一杯のガラス壁からは、美しく、深い森が見えます。
森を室内に取り込むガラス開口部には柱が全くありません。この部分は屋根が、柱から跳ね出している片持ちスラブとなっています。この開放感は、そんな構造設計から生まれています。
椅子に座り、悲しみからふと顔をあげたときに見える奥の深い美しい森。自然の持つ力は大きく、心が穏やかになります。
礼拝堂の天井は、まゆのような楕円形の天井
高い礼拝堂の上部の壁には四角い窓が開けられています。そこからの光は、礼拝堂の奥まで届きます。