旧諸戸清六邸-3 階段は唯一の吹抜け空間だ

大きな吹抜けは、今の建築では良く用いられていますが、必要居室の数や面積からとれない場合も多々あります。そんな中でも階段は上と下とを結ぶ大切な機能以外に、上から光を落とせる吹抜けを備えた重要な装置と考えられます。 階段は場の変化をもたらすだけでなく、1階に光を注ぎ込み、1階に光の道をつくります。 こちらの階段もそんな光を注ぎ込むように考慮されていました。やはり、建築にとって階段はとても大切なデザインアイテムで、設計者が階段に並々ならぬ想いを抱くのもお分かりになると思います。 手すりのハート型造作が美しい。 階段室にある開口部にはステンドグラスがはめ込まれ、光に照らされ美しい文様が浮かびあがります。 2階ホールから階段を見たところ。 やっぱり階段は建物における重要な見せ場の一つですな。