金沢海みらい図書館 海の中にいるような柔らかい光に包まれた図書空間
内部へと入ります。エントランスのゲートから内部に入ると、ガラスのシースルーエレベータ―があり、その廻りをぐるりと上に導く階段が待っています。総合カウンターはその右にあり、その奥は児童図書。
大きく開かれた明るい開口部からは外の芝生が見えます。白く明るい空間は子供達がリラックスして本を楽しめそうです。天井は構造体をそのまま表したもの。こうした格子状の床は格子部分が梁になっていて、柱を少なくして大きな空間を作ることができます。
蛍光灯を上手くデザインに取り入れた照明も何となく楽しい
そして階段やエレベーターで2階に上がりますと、2層吹抜けの大空間に出ます。階段とエレベーターが一つにまとまって円形の筒になり、それが大きな図書スペースにドーンと現れます。1階のエレベーターの入り口は入館者からその位置が良く分かるようにガラス貼り。2階から上はその存在が解らないように筒状にして表現。なかかな考えこまれたデザインです。
大きな光の箱を意識させる為、円筒の階段・エレベーターシャフトは屋根まで行かず途中で止まり、屋根を支える柱は、これまた存在感がないような細さです。これによって来館者は大きな光の箱の中に包まれたイメージを受けるわけです。
白い空間は、外壁がそのまま内部デザインとなっていて、丸い窓から柔らかい光が注ぎ込まれます。何だか海の中にでもいるような感じ。柔らかい光のみで包まれた図書館は、本に集中できる落ち着きがありました。
白一色の壁と天井、そこに本棚が並びます。本があくまでも主役。
清潔感があふれていて、さわやかな空間です。
3階へと上がる階段
世界のスーパーライブラリーベスト4他多くの賞を獲ったこの図書館。素晴らしい。
設計はシーラカンスK&H
丸窓のディテール。廻りを滑らかに縁とり、柔らかい光を出すための工夫が見られます。
1階には大集会も開けるホールも完備。