ストックホルム旧市街 ガムラ・スタン グンナール・アスプルンドの市立図書館の原型を見た
建築を設計する場合、何か新しい創造を求めますが、ゼロから何かを生み出すのではなく、そこは歴史的建造物や、集落、土木、彫刻、絵画など、あらゆるものからヒントを得ながら、アッこれだ!と思うものが浮かんでくるのだと思います。想い悩んで、いろいろな所に足を運び、身を投じて考える。何でもそうですが、実体験だけが自信と確信に繋がる手立てだと思います。
さて、話はスウェーデンストックホルムにある旧市街地のガムラ・スタン。戦争にも合わず、中世の街並みがそのまま残る市街地で、王宮や13世紀の教会もある見どころ満載の島なんですが、その中に円形の広場を持つ建物があります。
歩いて見ますと、グンナール・アスプルンドが設計した市立図書館を彷彿させる場面がいくつか見当たりました。
この川沿いからスタート
建物に開けられた大きな開口部は、市立図書館の門構えと似ています。
ドンドン進みます。
いくつかの階段を昇ると、次に次にと進みたくなる景色が現れます。
一つ広い道路の先の建物にもこの動線に続くような開口部
ここで、先に見える光に誘われるように再び階段を昇ります。
アーチの廻廊があり、その先は、天空の円形中庭
狭いところから一気に拡がる大空間に圧倒されました。
円形の中庭に天井を貼れば、丸い図書館のスペースにもなるなーと考えたりしました。
しかし、この中庭のすばらしさは圧巻です。屋根の複雑な形状も魅力的でした。
円形中庭をぐるりと囲む廻廊も魅力的
この広場にはガムラ・スタンの商店街からのいくつかのアプローチがあります。
狭い通路を通りまして、廻廊に、そして開放的な中庭に出るアプローチは、建築の醍醐味みたいなものを感じます。