グンナール・アスプルンド 夏の家 自然に溶け込む 庭がリビング・ダイニング
グンナール・アスプルンドが家族と共に夏を楽しむ家は、景色の良い湖側が妻面、すなわち建物の短編方向となっています。これだけの景色があるのであれば、建物は90度振ってどの部屋からも湖が見えるようにするのが普通と考えますが、違うのです。確かにリビングの一番良い席の窓からは絵のような世界が拡がるわけですが、ちょっともったいないと今まで思っていました。現地を訪れ、今でも大切に使いこんでいる、アスプルンドのお孫さん家族の住まい方を見た時、ああ、これで良いんだと納得しました。
建物の配置。後ろの岩山から湖にかけて伸びる家。この家は、2つのブロックをずらした形態です。一番湖に近いところが、スタディールーム、ベッドルームを兼ねた大きなリビングルームです。
少し離れた丘から見た夏の家
家を紹介してくれるアスプルンドさんの孫
少し広い前庭のようなところが、屋外ダイニング
生活の説明を聞きますと、家族は殆ど日中は家にいないで、外の森や湖で遊んだりくつろいだりしています。
そして、この家の前の庭がダイニングになり、リビングにもなる。
外を含めて、家という概念ですね。
ですからアスプルンドはこの場所に家を建てるにあたり、庭も含めてどこからも見えない場所を選んだということです。
外がリビングでありダイニングであるには、暖炉も必要。ということで、こうして外から使う暖炉もあります。
庇の下は、玄関と、椅子が置かれたくつろぎスペース
外の庭の大きな木にはブランコがあり、バーベキューももちろんできます。
こうして、自分を自然の中に置き、良い空気と食事を摂り、英気を養うのですね。
そしてこれが玄関です。