映画「人類遺産」 ホモサピエンス を見る
今週渋谷の映画館で上映中の「人類遺産ーホモサピエンス」を見てきました。
一切人は登場せず、物語もありません。映し出されるのは世界にある廃墟。ニコラウス・ゲイハルター監督により、4年の歳月をかけた世界の廃墟の映像。
日本の軍艦島や、東日本大震災後使われなくなった鉄道、宇宙船のような天井をもつ劇場跡や、アルゼンチンの30年ぶりに湖のそこから現れた町など、人はいませんが、そこには確かに人がいたという痕跡が残る場を見事な映像で見せてくれます。コンクリートの力強さと、開口部から注ぎ込む光、開口部からそよぐ風、水の上にできる波紋と崩れたタイルの壁など、建築の持つ力強さや使われなくなり朽ちてゆく建築のはかなさも感じることができました。