世界文化賞 ラファエル・モネオの建築
今年の世界文化賞を受賞したスペインの建築家ラファエル・モネオ氏の講演を聞きに行きました。年齢もめされているので、あまり期待してなかったのですが、とんでもない。凄いパワフルな講演で、今でもバリバリの建築家であることがわかりました。
世界にその名を広めたのはスペインのメリダというところにある国立古代ローマ博物館。紀元前24年にローマ皇帝アウグスツスによって建設されたメリダ。この古代ローマの遺跡の上に建てた博物館は、遺跡を見せながらも、古代ローマ建築のスケール感を今の時代の人々に認識させるような連続アーチのデザインが施されています。トップライトからの光が、煉瓦のアーチを照らす内部空間は、とても静かです。
また、スペインムルシアのシティーホールは、大聖堂の前の広場に面して建つ建物ですが、その広場との連続性を近代デザインとして生かした建築で、見事に街並みに溶け込んでいます。
石の列柱から見た聖堂
街並み、歴史を考慮した建築。さらには何の手がかりの無い場所で、光をたよりに設計した教会など、その幅は広く、建築理論も見事なものでした。