タイルの壁が圧倒的存在感を醸し出す、三基商事ビル
以前ブログにも書きましたが、再び渋谷のタイルビル。
三基商事の建築です。
渋谷警察の裏の通りにあるこの建築。
今、渋谷は開発ラッシュで、小さな建物は取り壊されてビッグビルへとどんどん建て替わっていますが、
この渋谷警察の廻りは、まだ開発の計画が無く、雑居ビルが立ち並ぶ、むかしながらの渋谷です。
通りの正面に建つこの壁の建築は、いつみてもその存在感に心打たれます。
窓の無い壁面。斜線制限を利用した斜めの外壁。割肌タイルと石のエントランス廻りのディテール。
斜面地に上手くはめ込まれた建築形態など、学ぶところがまだまだある建物です。
建築基準法では避難のために外部避難階段を設けないといけないのですが、それも上手くデザインされています。
上階からは廻り階段で降りてきて、斜めの壁のところではまっすぐな階段に切り替わり、建物の隅になりげなく納まります。
窓は、なんと隣地側に配置。採光や景色はまったく期待できませんが、これはその割り切りがあってはじめて成り立つ建物です。
見上げ。
斜めにきれていくので、空が見える。