白井晟一 松濤美術館(3) 狭い敷地に建つ建物の真ん中をくりぬく。
松濤美術館は、狭い敷地の上、建築条件が厳しく、高さも抑えないといけなかったので、
面積を取るために地下2階、地上2階の構成になっています。
その中で、この建物の肝と言って良いのが、地下2階まで掘られた楕円形の中庭空間。
この楕円形の中庭には、1階レベルで玄関ホールと展示室を繋ぐブリッジが渡され、
地下2階レベルには水盤と噴水が設計されています。
中庭を構成するのは、縦方向を強調するリブ付きのメタルの柱とガラスマリオン。
実は、このデザインも1年半の工事中に変更になったとか。
この模型の中庭のデザインが最初の白井晟一事務所の案。
なかなか面白い文様。
しかしながら、施工上の問題やコストの関係から今のデザインに変更されたそうです。
現状建物の模型
垂直方向が強調された均質的な今のデザインも良いですが、できれば当初案を見て見たかった。