白井晟一 松濤美術館(4)2層吹抜けの地下1階展示室
今の松濤美術館のビジターの動線は、エントランスから入り、まず左側のロビーに出ます。
ここで、クロークに荷物を入れて、地下の展示室へとらせん階段を下りていきます。
1階のロビーは比較的ゆとりのあるホールになっていて、ここには、楕円の開口が放たれています。
現在、近隣にはマンションや大きな邸宅が立ち並んでいるので、外部を見れるのはこの楕円窓のみ。
そして白井晟一が魂を込めたらせん階段を下ります。
照明も勿論、白井晟一のデザイン。
地下1階の展示室も楕円形
片面が2層吹き抜けの大きな曲面の壁
反対側は、吹き抜け中庭
ここから、展示室へと、刻刻と光が注ぎ込まれます。
美術館としては、太陽の直射光は好まれないので、この中庭側の開口部は、壁でふさがれ
ここに展示壁を設ける事で、展示壁面を確保しつつ、光を抑えた営業がなされていました。
今回白井晟一入門にあたり、その展示壁を撤去。
40年ぶりに当初の姿が現れました。
美術品を展示するというよりも、建築空間自体が光の展示スペースのようです。
1階をぐるりと回るのは、ギャラリーの回廊。1階正面が、ブリッジからの開口部です。