遠藤新 自由学園女子部体育館 地面に這うような建築
今回の中で最も見たかったのがこの女子部体育館。5年ほど前に初めて自由学園の見学に来た際は、この建物が外観だけでしたので。
で、やぱり何度見てもこの形状に惚れます。
これだけ水平ラインを見せてくれる建物はあまり無いと思います。
しかも、手前の庇のある曲面の部分、その両側に伸びる部分共に、大地にすれすれに建っている感じがして、まさにライトの草原建築のような。
この建物が低く抑えられているので、後ろにある三角屋根の女子部食堂が見え、両方の建物が、うまい具合にハーモニーを奏でています。
敷地環境を捉えるとはこういうことではないでしょうか。
手前の芝生広場は、学園の運動会で使われています。
建設当時は、沼地だったそうです。
深い庇と木製サッシ。
僕の好きなアイテムです。
女子部体育館は女子部食堂との間から入ります。
敷地が、食堂棟の方が高いので体育館の入り口は階段を下がっていきます。体育館の床は、庭の地面とほぼ同じ。上から次第に降りて、自然の庭へと溶け込んでいくというコンセプト。