遠藤新 女子部講堂 愛され続ける椅子
床に段差を付けて一体感がある講堂になっています。
天井の高い真ん中のゾーンに対して、外に向かって開口部が大きくとられた横の両サイドは床が1段上がり、天井は低く設計。
大きな空間と小さな空間が一つ屋根の下に造られ変化に富んだ講堂となっています。また両サイドの天井を低く抑え、開口部を大きくとることで、視線が自然に外部に注がれるようになっています。人の心理を捉えた設計です。
講堂で使われる椅子は当初からのもので、最近新しくするという方針もあったそうですが、生徒たちが自ら壊れた椅子を修復し、このまま使い続けましょうという生徒側からの強い要望があり、使い続けることにしたそうです。こうなってくると、更に愛着が湧きます。ものにも人の気持ちの蓄積があるので、そこに座るだけでとても豊かな気持ちにさせてくれます。
奥にある教室
ここも床と天井が変化し、視覚的に繋がってはいるものの、違う領域を意識できる場となっています。とてもいい感じがする部屋のボリューム感。ここだと本当に落ち着いて勉強ができそうです。