日本橋富沢町 ハリオグラスビル(旧常陽銀行東京支店)オーダー柱が並ぶ重厚なビル
国の登録有形文化財になっている小伝馬町のハリオグラスビル
この建物は、1932年川崎貯蓄銀行富沢町支店として建設されました。
その後、常陽銀行東京支店として長く使われ、2000年より耐熱ガラスメーカーのハリオグラスのビルとして使われています。
明治から昭和初期に建てられた銀行の建物だけあって、外観は古典主義建築の柱のオーダーが廻り、基壇も立派で、重厚感が現代建築とは全く異なります。
建設された当時は、2階建て。
その後、3階部分を増築しており、3階部分のデザインが違うのはその為です。
外壁を回る柱は、コリント式の列柱
コーナーの隅切り部分には玄関が設けられ、開口部には、ドリス式、イオニア式の柱頭が見られます。
コーナーデザインは、今も難しいですが、オーダーを変えながらまとめています。
設計したのは、銀行建築を多く手掛けた矢部又吉。
側面
柱の凹凸から生まれる陰影が重さを感じさせます。
そしてもう一つの立面
こちらも3階の増築時に継ぎ足した部分で、3階の窓や外壁の納まりがそのまま1階まで降りてきています。
表情が面によって異なるのは、そのため。
増築した時の設計者も悩んだでしょうね。