野村證券本社・日本橋野村ビル バークブラウンのタイルが続く、長いファサード
東京日本橋の橋のすぐ脇に建つ、近代建築の旧日本橋野村ビル。1階の基壇廻りは石で、2階から上は、ダークブラウンのタペストリータイル。そしてその上には白いセメントによる優しい造形がのっかります。特徴的なのは、やはりこの最上部の意匠。コーナーに格子そして、瓦が廻るパラペット。どこか豪華客船をイメージさせます。設計は、一番手前のところが安井武雄。そのあと増築された後ろに続く部分は佐野正一。
側面は、長いファサードが続きます。これだけ同じ材料で長いファサードを持つ建築は珍しい。
この野村ビルを含めた一体は、再開発の予定になっていて、正面部分は残されるそうです。でもこの長いファサードは無くなるのでしょうね。
近代建築がどんどん無くなって、ペラペラガラス建築に変わるのは、経済第一主義の日本にあってはあきらめざるをえませんが、なんとも文化的にはお粗末ですね。