ルイス・カーン キンベル美術館(3)
光は、天井のスリットと壁のスリット、一部屋根と壁のスリットから入り込みます。天井のスリットは、一部つなぎの梁はあるものの、端から端まで通り、屋根と妻壁もスリットで切れているので、構造的にどのようになっているのか迷いますが、構造計算上はこのドームの屋根自体が梁として働いています。
中庭に添って配置されたレストラン。この静かなる空間は、美術館でもレストランでも、事務スペースでもどのような機能でも対応できる絶対的な力強さを持っています。
2013年には、レンゾ・ピアノによる新しいキンベル美術館ができます。その全体完成模型。奥がカーンのキンベルで手前が新キンベル。一部を地下に埋める等して今の美術館と同じ高さに揃え、ボリュームや配棟もそろえながら全体としてまとまりのアある配置計画となっています。これによってエントランス廻りの森も再生され、水盤も復活し、さらに素晴らしいスペースになると思いました。3年後が楽しみです。