白井晟一 杉浦邸 大きな庇が出た、居心地良い落ち着いたリビング
リビング・ダイニングです。
大きな窓は、くの字になり、より庭に近づくように配置されています。室内の壁は、暗いダークグレーのクロス。やはり、この空間は白井晟一ワールド。開口部は明るいのですが、内部は非常に落ち着いています。ソファーに座ると、重心がドンと大地に近づく感じ。扉は、天井までの木のパネルの中に同一面の扉が入るスタイルです。配置された椅子やソファーも白井晟一が選んだオリジナルの家具。リビングから外を見た時、右の壁には床の間のようなしつらえが施されています。大きなくの字の大開口は、壁に引き込まれます。開口部には普段は、障子が入りますが、サッシの上と下は抜けていて、真ん中が障子というスタイル。これは、隣地からの視線を気にされたオーナーの奥様からの要望があったということです。
ダイニング側。右がくの字の開口部
大きな庇が出ているので、夏の強烈な日差しも遮ります。
くの字のサッシからは庭が大きくとりこまれ、開放的
屋根には樋が無いので、雨がそのまま庭に落ちますが、雨音が床の石に当たり、その風情も楽しめたということです。
ソファーび座って開口部を全開にした状態。
いつまでも座っていたくなるような居心地の良い場所です。
サッシは特注のアルミサッシ
大きな空間を支えているので、この柱の中は鉄骨です。
開口部には通常は、真ん中に障子が入ります。
下の障子は、視線の問題から後から付けられたもの
ソファーの右には床の間のようなしつらえの壁
ソファーの後ろの壁
そしてダイニング
リビングダイニングの直角でない開いたコーナーに付く木製建具のコーナー部分は、曲面の仕様となっています。ゆるやかに全体として繋がる空間としてとらえていたと思います。
リビング・ダイニングの展開図