吉田謙吉 12坪の家 INAXギャラリー
京橋のリクシル、INAXギャラリーで開催中の吉田謙吉12坪の家展
素晴らしいプランにしばらく目が留まる。居間を中心とした住みやすく楽しい家です。
今、若い人そして子育てを終えた人が求める家のサイズというものが、どんどん小さくなっています。
どこにいても手が届く大きさ。江戸時代の長屋もそうでしたが、その限られた空間をいかに快適に過ごすか。
そんなに大きくなくても、キッチンやテーブル等を兼用することで新しい生活が営まれるような気がします。
そして戦後の住宅は、戦地からの帰国者の住むところが圧倒的に少なかったので、政府が打ち出した新築12坪以下という令。
その12坪の中でも豊かな空間ができるということを、この吉田謙吉の家は見せてくれます。
引き戸を開けると居間兼客室。ここは台所に続くダイニングも兼用。
さらに斜めの壁の向こうにはなんと、舞台も設けられていて、この居間は観客席にもなるという多機能。
2畳の書斎や、寝室もしっかり確保。廊下や玄関が無いのと、斜めの壁が拡がりを確保しているポイントです。
こちらはその模型
手前が舞台。斜め壁が効いている。
さらに2階があるのが凄い。2階へはハシゴで上がる。
全体。建物の中心となる居間が沢山の機能を持つ。他の諸室とは床のレベルが違う土間的空間。
舞台との段差は丁度椅子にも早変わり。
書斎はコーナーに配置されていて、庭も見れるし落ち着いたスペース。
寝室もふすまを締めれば、プライベートスペースに。トイレやお風呂にもつながっていて生活しやすそう。
こちらは、座椅子にもなり、テーブルにもなる多機能机
庭は20坪。舞台装置の製作にも使われたそうです。
この方が吉田謙吉氏
なかなか楽しめる企画でした。