旧猪股邸-茶室につながる裏の道
居間からは、母屋とは離れて作られていると感じさせる茶室ですが、裏ではしっかりと廊下で繫がれていて、利便性を持っています。お客様は、居間から庭を通って茶室に入りますが、主人は、この裏道を通ります。
玄関ホールの奥に一段下がって廊下がつながっています。一段下げることで結界を表しています。
曲がることで先が見えないワクワク感があります。
建築にはワクワク感は欠かせません。
廊下は、2度曲がり、茶室に向かいます。
障子戸には、実は外からガラスがはめ込まれていて、防犯の役目を持ったガラス・障子になっています。
技術は、見せないでさりげなくしつらえてあるのですが、それを作るには相当な検討を要します。
求めるデザインは、このような事で、何気なく通り過ぎ、綺麗に見える。でもその裏では綿密に計算つくされたディテールが支えている。
省エネでもそうです。わざわざ見える化なんてしないでも、裏ではちゃんと省エネ設計になっている。それが本当ですよ。
外からの仕出し注文したものを受けとる入口。